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新規アイマスPをプロデュースしたら1年がめちゃくちゃ楽しかった話

まえがき

この記事はアイマスP向けmastodonインスタンス(imastodon.net/imastodon.blueなど)にいる人達のアドベントカレンダー「ジョンベベベント・カレンダー」の12月3日の投稿だ。野々原茜ちゃんお誕生日おめでとう。

adventar.org

読者がこれらのSNSを利用しているであろうという前提の元、ちょっと内輪ネタ寄りな話を書かせてもらう。

あらすじ

過去に2回ほどこのブログで「職場の後輩でPになった奴がヤバい」というネタをやったので、今回はそのまとめというか、僕視点でヤバいPと一緒に居たことの楽しさを書いてみようかと。

どういう奴だったかは過去の記事を見てもらえると。

frozen-tuna.hatenablog.com

frozen-tuna.hatenablog.com

登場人物

後輩:職場の後輩で今回の主人公のやべぇ奴。晴れてアイマスP歴1年に達したが未だ成長留まることを知らない。アイマスハマって半年でミリシタの周年ランカーはどう考えてもやべぇ。

後輩の同期:僕よりアイマス歴が長いP。後輩がハマるまで僕とも接点がなかったが、後輩が繋ぐ橋となって今は一緒にイベントに行く。

僕:後輩をアイマス沼に叩き落として計画的に沈めた張本人。

逸材は突然に

過去の記事でも書いたが、元々後輩との出会いは「サバゲやってみたいんすよ」って言われてサバゲに誘ったところからだった。当時は多趣味でFGOの課金額がヤバいって印象だった。

アイマスPの素養を発見したのはちょうどニコニコ動画ジャガM@Sが流行っていた頃に好んで見ていることを知ったのと、そこをきっかけに断片的ではあるがアイドルのことを知っていたことからだ。

おっ?と思ってちょっと掘ってみると「アイドルに憧れて何年もやって、夢を諦めないでやってきたウサミンがシンデレラガールを取ったのがエモい」とか言い出した。

なるほど、ただジャガM@Sでアイドルのネタ要素を断片的に知っているタイプではない、ちゃんと出てきたアイドルについて調べているタイプだと判断。これは押せば落ちる(確信)

降ってきたチャンスは逃さない

時は進んで2018年11月。シンデレラガールズの6thライブの直前の頃。

初日の僕のチケットの連番相手が急用が入ってしまい参加できなくなってしまった。皆さん知っての通り6thライブのチケットはかなり余裕があり、知人周りの行きたい人にはきっちり行き渡っている状況だった。

このとき僕の中には誘う先の候補に2人居た。1人は後輩、1人は僕の同期でTAKU INOUE推しのアイマスというよりは音楽寄りのファン。後者は世界観重視のアイマスライブだとちょっと合わないかもしれないなと思い後輩を誘うことに。

なお、1年後の7th名古屋でこの同期に「ダンス曲コンセプトだから行ってみ?」って押した結果、初めての現地参戦をして「もりくぼがそこにいて、そんなに思い入れがない俺でも気がついたら応援してた」という遺言を残したのはまた別の話。

プロデュース開始

さて、こうして後輩はライブへ行き、無事アイマスの世界に飛び込んだ。

僕はほとんど何も知らない後輩に道標をある程度示す立場になったわけだ。

もちろん飛び込んだので勝手に後輩が色々吸収していくのもわかってたが、自分より後にアイマスにハマった人が始めてだったのでちょっと先輩風吹かせて楽しいアイマスライフの助けになればと思ってちょっかいを出した。

ここで僕の中で後輩が僕らと同じようにアイマスを好きになり、一緒に楽しんでいけるようになるにはどうするのがいいのか?ということを考えた結果、いくつか後輩と接する上での方針を決めた。

1つ目は「初見を大切に」

これはどんなことにも言えるんだが、ネタバレほど興ざめなことはない。未知と遭遇するからこそ感情は揺さぶられて印象に残る。

持ってる知識はどうしても教えてしまいたくなってしまうのが趣味人にありがちな話だが、それは何も知らない後輩には他でもないネタバレだ。

なので過去の出来事も含め、後輩への情報開示にはかなり配慮した。アニメの内容なんて何も教えなかったし、ライブ映像も前提知識があったほうが良いものは丁寧にその前提知識から順を追うようにした。

例えば、シンデレラガールズの4thライブのSSADay2はアニメの総集編で締めつつソロ2周目披露で未来へ進んでいくという構成だったが、アニメ未履修の状態で見せては損だろうという判断で後回しにした。

2つ目は「今を大切に」

新しく沼に落ちたということは、その時からその人の沼の中での歴史がスタートする。たとえ過去にその沼で何があろうとも基本的にスタートを切ったばかりの人には不要な情報だ。

温故知新という言葉があるが、そもそもベースがなければ始まらない。なので、とにかく「今」を楽しんでもらい、これからくる未来へのスパイスとして「過去」のことを伝えるという方針にした。

具体的に言ってしまえば、現行のアイマスコンテンツはシンデレラガールズ/ミリオンライブ/シャイニーカラーズ/SideMの4軸であり、765ASのコンシューマの話やDSの話はハマってすぐに知ったところでその知識が体験と紐づく瞬間が訪れるのがかなり先になるだろうと考えて後回しにした。

歴史の追体験と新しい発見

こうして後輩のアイマスP育成計画がスタートした。

基本的には「〇〇ってどういうことっすか?」という後輩からの質問について教えてあげるという形だったのだが、これが思わぬ効果を僕に及ぼした。

僕が副業にしているプログラミングの世界には「テディベア効果」というものがある。これは思考が絡まったり、複雑になってしまったときに何かに対して話してアウトプットすることで整理されることがあるというものだ。

この効果が後輩に対してアイマスのことを話しているとしょっちゅう発生した。

今まで「エモい」という1単語で同じ体験をしている人同士ならわかりあえてしまっていた感情をちゃんと言葉にして表現し直すことをすることで、自分の感じていたモノを言語化して認識し直すことが出来た。

それこそ最初は「イベントどうやって走るのか」みたいな話から、「財前時子と天空橋朋花はぜんぜん違う」という個人の価値観に頼る話まで、できる限り話した。

ちなみに「中村繪里子さんってニコ生だといつもこうなんすか?」には即答で「いつもこうだよ」と答えた。

天性の素質と最高のライバル

上の章で書いたかが後輩はとても好奇心と知識欲が旺盛だ。後輩が入った当時で既に13年の積み重ねがあるアイマスは彼に取って膨大な書物が収められた本棚みたいなモノだったろう。

そしてアイマスの膨大な歴史には必ず人の感情がそばにある。

ASの7thライブが「横アリ症候群」と呼ばれていたり、ミリオンの4th武道館がミリPにとってどれだけの救いだったか、5thで揃った灼熱少女の意味、シンデレラ3rdでの佐藤亜美菜さんの涙のin factから始まったライブでのin factの歴史など言い出したらキリがない。

その感情を汲み取り、共感する能力が恐ろしく高いのがこの後輩だった。

どれくらい高いかというとライブで知り合いのソロ曲が披露されるとその人のことを思い出して自分が泣き出してしまうというくらいだ。

そんな後輩のことを僕はアイマス関係ないガンダムの話ではあるが「サイコフレームみたいな奴だな」と呼んでいた。

感受性と共感性が非常に高い後輩がこうしてアイマスにハマり、多くの人の感情に触れて深みに進んでいくときに大切だったのは近くのPの存在だ。

もちろん僕も割と近い位置でこうしていろいろ教えていたのだが、もっと近い位置にいたのが冒頭の登場人物で紹介した後輩の同期だ。

この後輩の同期は冷静さと情熱を併せ持っていて、情熱を根底に冷静な理屈でことを進めるタイプだ。例えば、担当関連のイベントが起きれば情熱側のスイッチが入りほぼ無条件で行動を起こすが、その行動の合理性は冷静側できっちり管理されていることが多い。

そんな彼の姿はある意味で後輩にとって「担当を持ったPとはどういうものかという見本の姿」になって居たのだろう。勝手に追いつくべき姿と捉えていたのかやたらいい意味でライバル視していた。

後輩がミリシタ周年イベントを走ろうと覚悟した決め手が「アイツ(後輩の同期)も走ってたから」だったからのは流石に笑ってしまったし、勝手にここまでライバル視されてる後輩の同期がちょっと気の毒になった。

でもこの話の前にライブ後の博多の居酒屋で「ちゃきさんがSSA出るなら野々原茜Pって胸張って言える状態でSSAに行きたい」って言ってたので、最初から覚悟は出来てて踏み出す最後の後押しがほしかっただけなんじゃないかと僕は思った。

切磋琢磨とこれからの未来

今更だがバラしてしまうが、この後輩の1年のPとしての歩みは以下のnoteにまとまっている。

note.com

そして、このnoteの投稿者名で察した人が居るかも知れないが、このアドベントカレンダーの明日の投稿者が後輩である。

この後輩に色々吹き込んで気がついたら立派なPになっていた。

アイドルの成長を促し、そして成長した姿を見て親のように喜ぶのがプロデュース活動なのだとしたら、この活動は紛れもなくプロデュース活動だったし、ある意味で後輩はアイドルマスターが大好きなアイドルという形で僕らの前で輝いてみせた。

そして、この1年間アイマス漬けになり、周りにはたくさんの先輩Pたちがいて、これまでにその豊かな感受性で受け止めてきたモノがこれからどんどんどんどん新しい展開のたびに刺さってきて感情を揺り動かされると思うと見ているこっちも楽しみになってくる。

言い方は変だが、後輩の知識欲は想定の遥か先を行っていたので、既に知識のアドバンテージは僕にはない。つまりこれから出てくる展開を同じ知識レベルで受け止められる。感情を共有できる。それが僕はとても嬉しい。

おわりに

自分の好きなものを誰かに布教して好きになっていってくれる姿を見るというのは基本的にwin-winでめちゃくちゃ楽しい。

だけど、無理やり自分の興味を押し付けたりしても芽は育たない。布教ってのは相手の興味との駆け引きで、相手の興味を引き出すように伝えていくことこそが重要だ。

そして、後輩にはこのセリフを引用して結びとさせてもらう。

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